建設業経理士2級 過去問 第38回 第1問 解説配当支払・社債発行・当座借越・工事進行基準などの仕訳5題
2026年3月8日(日)実施・仕訳・配点20点
第38回の問題・解答のPDF
どんな問題か
源泉徴収を伴う配当金の支払い、割引発行した社債と発行費の繰延、付随費用を含む土地の取得、二勘定制での当座借越、見積総原価と請負金額が変更された工事進行基準の完成工事高計上の5つの取引を仕訳する問題です。
論点:株式・配当・純資産/社債/固定資産・減価償却/現金・当座預金・銀行勘定調整/工事進行基準・完成工事高/建設業特有の勘定科目/手形
解き方
正解の数値は第38回の資料ページ(無料登録)で確認できます。
(1) 株主配当金の支払いと源泉徴収
配当は株主総会の決議時に未払配当金として計上済みなので、支払時はその未払配当金を減らします。源泉徴収した所得税等は預り金とし、残りを小切手で支払います(当座預金)。
(2) 社債の発行と社債発行費
社債は払込金額で計上します。額面10,000,000 × 97.5/100 = 9,750,000。広告費などの発行諸費用は繰延経理するので社債発行費とします。
(3) 土地の購入と付随費用
取得原価 = 購入代価8,500,000 + 登記費用230,000 + 整地費用1,500,000 = 10,230,000。固定資産の購入代金として振り出した約束手形は営業外支払手形で処理します。
(4) 小切手の振出と当座借越(二勘定制)
二勘定制では当座預金残高までを当座預金の減少とし、超えた分を負債の当座借越とします。7,000,000 − 3,000,000 = 4,000,000。
(5) 工事進行基準(見積総原価・請負金額の変更)
前期: 45,000,000 × 5,994,000/33,300,000(18%)= 8,100,000。当期: 請負金額48,000,000 × 累計原価12,950,400/変更後総原価34,080,000(33,300,000+2,500,000−1,720,000、38%)= 18,240,000 から前期分を引いて 10,140,000。
押さえるべきポイント
- 配当金の支払時は未払配当金を減らし、源泉徴収分は預り金にする
- 社債は額面ではなく払込金額で計上し、発行費は社債発行費として繰延べる
- 固定資産購入の手形は営業外支払手形、二勘定制では残高超過分が当座借越
- 工事進行基準の見積変更は当期の累計計算にだけ反映し、前期までの完成工事高は修正しない
間違えやすい点
- 社債を額面10,000,000で計上してしまう
- 土地の付随費用(登記費用・整地費用)を取得原価に含め忘れる
- 見積変更後の総原価にVEによる減額を反映し忘れる、または前期分を差し引き忘れる
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