建設業経理士2級 過去問 第38回 第5問 解説未成工事支出金を経由する精算表の作成
2026年3月8日(日)実施・精算表・配点30点
第38回の問題・解答のPDF
どんな問題か
当座預金の不一致の調整、仮設材料のすくい出し、仮払金・仮受金の内容判明、資本的支出と収益的支出の区別を含む減価償却、生産高比例法による機械装置の予定計上額と実際額の差額調整、各種引当金、法人税等の計上を行い、精算表を完成させる問題です。
論点:精算表/現金・当座預金・銀行勘定調整/固定資産・減価償却/引当金/決算整理・経過勘定/消費税・法人税等/建設業特有の勘定科目
解き方
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整理(1)〜(3) 当座預金・仮設材料・仮払金の整理
未記帳の振込は完成工事未収入金を減らし、未渡小切手は未払金に戻します。すくい出しの戻り分2,300は未成工事支出金から材料貯蔵品へ。借入金利息3,900は5/6を支払利息、1/6を前払利息にします。
整理(4) 建物の補修と減価償却
補修11,000のうち改良分8,800は建物、残りは修繕費。建物の償却は期末の支出なので88,000÷22年=4,000。機械装置は予定180,000×1,200/7,200=30,000に対し実際180,000×1,232/7,200=30,800で、不足800を未成工事支出金に加算。備品は既存(72,000−18,000)÷3=18,000と新規18,000÷3×4/12=2,000の合計。
整理(5)〜(8) 仮受金・貸倒引当金・完成工事補償引当金・退職給付引当金
貸倒引当金は(受取手形32,500 + 修正後の完成工事未収入金302,500)×1.2% − 3,800 = 220。補償引当金は42,220,000×0.2% − 82,300 = 2,140で工事原価扱い。
整理(9) 完成工事原価への振替
未成工事支出金 362,400 + 800 + 2,140 + 3,200 − 2,300 = 366,240 から次期繰越257,200を引いた109,040を完成工事原価に振り替えます。
整理(10)・合計 法人税等と当期純利益
税引前当期純利益 = 収益42,346,460 − 法人税等以外の費用42,200,810 = 145,650。その30%が43,695で、中間納付28,500を差し引いた15,195が未払法人税等です。
押さえるべきポイント
- 工事現場の費用(機械装置の償却差額・補償引当金繰入・現場作業員の退職給付)は未成工事支出金に加減する
- 補修支出は資本的支出(改良)と収益的支出(原状回復)に分ける
- 完成工事原価は未成工事支出金の整理後残高と次期繰越額の差額で求める
- 貸倒引当金は仮受金・当座預金の整理で減った完成工事未収入金をもとに計算する
間違えやすい点
- 期末の資本的支出8,800まで建物の減価償却の対象に含めてしまう
- 当期取得の備品を12か月分償却してしまう(12月1日取得なので4か月分)
- 退職給付引当金の繰入額を全額退職給付引当金繰入額にしてしまう