建設業経理士2級 過去問 第39回 第5問 解説建設仮勘定の振替を含む精算表の作成
2026年9月13日(日)実施・精算表・配点30点
第39回の問題・解答のPDF
どんな問題か
原因不明の現金過剰、材料の棚卸減耗、仮払金・仮受金の内容判明、機械装置の予定計上額と実際額の差額調整、期中取得の備品、完成した建設仮勘定の建物への振替と月割償却、各種引当金、法人税等の計上を行い、未成工事支出金を経由して精算表を完成させる問題です。
論点:精算表/現金・当座預金・銀行勘定調整/材料費・材料の受払/固定資産・減価償却/引当金/決算整理・経過勘定/消費税・法人税等/建設業特有の勘定科目
正解と解き方
整理(1)〜(3) 現金過不足・棚卸減耗・仮払金
正解:現金 26,000、雑収入 500/材料貯蔵品 17,400(減耗1,200は未成工事支出金)/完成工事補償引当金の取崩し 8,600、仮払金 0
原因不明の現金過剰500は精算表に現金過不足がないので直接雑収入にします。過年度工事の補修費8,600は完成工事補償引当金を取り崩し、中間納付22,000は(10)で処理します。
整理(4) 減価償却と建設仮勘定の振替
正解:機械装置減価償却累計額 43,000(予定超過2,000を未成工事支出金から減額)/備品減価償却費 14,000、備品減価償却累計額 26,000/建物 132,000、建物減価償却費 4,500、建物減価償却累計額 4,500
機械装置は予定2,500×12 = 30,000、実際28,000で2,000の過大計上。備品は(48,000−12,000)÷3 = 12,000と12,000÷3×6/12 = 2,000の合計。建設仮勘定は建物に振り替え、132,000÷22×9/12 = 4,500。
整理(5)〜(8) 仮受金・貸倒引当金・完成工事補償引当金・退職給付引当金
正解:完成工事未収入金 277,200、未成工事受入金 99,400、仮受金 0/貸倒引当金繰入額 200(貸倒引当金 3,900)/完成工事補償引当金 56,500(繰入100は未成工事支出金)/退職給付引当金 91,800(現場3,600は未成工事支出金、本社1,900は退職給付引当金繰入額)
貸倒引当金は(電子記録債権47,800 + 修正後の完成工事未収入金277,200)×1.2% − 3,700 = 200。補償引当金は56,500,000×0.1% = 56,500と、取崩し後の残高56,400との差額100を繰り入れます。
整理(9) 完成工事原価への振替
正解:完成工事原価への振替 115,200、損益計算書の完成工事原価 46,183,200、未成工事支出金(B/S)174,200
未成工事支出金 286,500 + 1,200 − 2,000 + 100 + 3,600 = 289,400 から次期繰越174,200を引いた115,200を完成工事原価に振り替えます。
整理(10)・合計 法人税等と当期純利益
正解:法人税、住民税及び事業税 30,000、未払法人税等 8,000、当期純利益 70,000(整理記入合計345,000、損益計算書合計56,566,200、貸借対照表合計1,037,000)
税引前当期純利益 = 収益56,566,200(雑収入を含む)− 法人税等以外の費用56,466,200 = 100,000。その30%が30,000で、中間納付22,000を差し引いた8,000が未払法人税等です。
押さえるべきポイント
- 工事原価に関する整理(棚卸減耗・機械の償却差額・補償引当金繰入・現場の退職給付)は未成工事支出金に集める
- 建設仮勘定は完成時に本勘定へ振り替えてから、使用開始日から月割で償却する
- 差額補充法の引当金は、期中の取崩しや債権の減少を反映した後の金額で計算する
間違えやすい点
- 補償引当金の差額を残高試算表の65,000と比べてしまう(取崩し後の56,400と比べる)
- 税引前当期純利益の計算で雑収入500を含め忘れる
- 建設仮勘定のまま減価償却する、または12か月分償却する