建設業経理士2級 工事進行基準・完成工事高の過去問

第28回〜第39回のうち12回・12問で出題

工事進行基準・完成工事高とは

工事の進捗度に応じて収益を計上する工事進行基準の計算です。請負金額や総工事原価見積額が途中で変わったときは、変わった期の損益に反映させ、前期の計上額は直さない点が頻出の引っかけです。

工事進行基準・完成工事高が出た過去問と解き方

第39回 第1問準備金取崩・株式減損・固定資産交換・工事進行基準などの仕訳5題

株主総会の決議による資本準備金の取崩し、実質価額が著しく下がった非上場株式の評価替え、交換差金を支払う同種固定資産の交換、前期引渡し工事の補修と完成工事補償引当金の取崩し、前期と当期に見積変更がある工事進行基準の完成工事高計上を仕訳する問題です。

  • (1) 資本準備金の取崩し:正解 借方 資本準備金 25,000,000 / 貸方 その他資本剰余金 25,000,000。取り崩した資本準備金はその他資本剰余金に振り替え、配当の財源とします。資本と利益の区分は混ぜません。
  • (2) 市場価格のない株式の評価替え:正解 借方 投資有価証券評価損 600,000 / 貸方 投資有価証券 600,000。取得原価350×3,000株 = 1,050,000、実質価額150×3,000株 = 450,000。50%超の下落で著しい低下にあたるので、差額600,000を評価損とします。
  • (3) 固定資産の交換(交換差金の支払い):正解 借方 機械装置 2,920,000 / 貸方 機械装置 2,800,000、現金 120,000。同種の資産を交換したときは、渡した資産の簿価に支払った交換差金を足した額が取得原価です。2,800,000 + 120,000 = 2,920,000。受入れと引渡しは相殺せず両建てにします。
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第38回 第1問配当支払・社債発行・当座借越・工事進行基準などの仕訳5題

源泉徴収を伴う配当金の支払い、割引発行した社債と発行費の繰延、付随費用を含む土地の取得、二勘定制での当座借越、見積総原価と請負金額が変更された工事進行基準の完成工事高計上の5つの取引を仕訳する問題です。

  • (1) 株主配当金の支払いと源泉徴収:配当は株主総会の決議時に未払配当金として計上済みなので、支払時はその未払配当金を減らします。源泉徴収した所得税等は預り金とし、残りを小切手で支払います(当座預金)。
  • (2) 社債の発行と社債発行費:社債は払込金額で計上します。額面10,000,000 × 97.5/100 = 9,750,000。広告費などの発行諸費用は繰延経理するので社債発行費とします。
  • (3) 土地の購入と付随費用:取得原価 = 購入代価8,500,000 + 登記費用230,000 + 整地費用1,500,000 = 10,230,000。固定資産の購入代金として振り出した約束手形は営業外支払手形で処理します。
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第37回 第1問配当・法人税・固定資産売却・貸倒れ・工事進行基準の仕訳5題

繰越利益剰余金を財源とする配当と利益準備金の積立、確定申告での法人税の納付、減価償却累計額勘定がない車両の売却、貸倒引当金を超えて貸し倒れた完成工事未収入金、前期に見込んだ追加請負金が当期に別の金額で確定した場合の工事進行基準による完成工事高を仕訳する。

  • (1) 株主配当と利益準備金の積立:積立上限=資本金の1/4 − (資本準備金+利益準備金)=25,000,000−24,700,000=300,000。配当の1/10(500,000)より小さいので300,000を積み立てる。
  • (2) 法人税の確定納付:決算時に年税額12,300,000から中間納付8,500,000を差し引いた額を未払法人税等に計上済みなので、それを納付する。
  • (3) 車両の売却(直接法):勘定科目群に減価償却累計額勘定がないので直接法と判断し、帳簿価額380,000(3,800,000−3,420,000)で減らす。代金は後日入金なので未収入金とし、差額が売却損。
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第36回 第1問増資・有価証券・消費税・修繕・工事進行基準の仕訳5題

準備金の資本金組入れ、利払日の途中で買った公社債の端数利息、消費税を税抜方式で処理する完成工事の請求、改良と原状回復が混在した補修支出、追加工事で請負金額と原価見積が変わった場合の工事進行基準による当期の完成工事高を仕訳する。

  • (1) 資本準備金の資本金組入れ(無償増資):株式を発行しない無償増資なので、資本準備金を減らして資本金へ振り替えるだけでよい。
  • (2) 債券の購入と端数利息:取得原価=額面×99/100。端数利息は前回利払日の翌日(4/1)から買入日(7/1)までの92日を365日で日割り(額面×1.46%×92/365)し、有価証券利息の借方に計上する。
  • (3) 完成工事の請求(消費税・税抜方式):完成工事高には税抜の工事代金だけを計上し、受け取る消費税は仮受消費税として分ける。未収入金は税込額。
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第35回 第2問進行基準の見積変更・前払利息・有価証券売却・総合償却

見積額の増額と追加請負金がそれぞれ別の期に生じた場合の当期完成工事高、支払利息勘定の貸借差額による期末前払利息、手数料を含めた投資有価証券の売却損益、加重平均法による総合償却の平均耐用年数を求めさせる。

  • (1) 工事進行基準の当期完成工事高:前期まで:50,000,000×8,500,000/42,500,000=10,000,000。当期累計:55,000,000×(8,500,000+7,650,000)/42,500,000=20,900,000。差額が当期分。
  • (2) 期末の前払利息:支払利息勘定で、期首再振替 3,000+当期支払 150,000 − 損益計算書の支払利息 148,000 = 期末前払利息。
  • (3) 投資有価証券の売却損益:取得原価に購入手数料を含め単価 302.6。売却分帳簿価額 605,200 と手取額 420×2,000−6,000=834,000 の差。
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第34回 第1問有価証券売却・資本組入れ・進行基準の見積変更など仕訳5題

売買目的有価証券の一部売却、自社建物の建設代金の前払い(手形振出し)、前期に一部引当てした債権の貸倒れ、資本準備金の資本金組入れ、工事進行基準で総工事原価見積額と請負金額が増額された場合の当期完成工事高を仕訳で問う。

  • (1) 売買目的有価証券の売却:売却価額 @520×3,000株 と帳簿価額 @500×3,000株 の差額が売却益となる。
  • (2) 本社建物の建設代金前払いと営業外手形:完成前の自社建物への支払いは建設仮勘定。本業以外の取引で振り出した手形は営業外支払手形で処理する。
  • (3) 引当金設定済み債権の貸倒れ:引当額 1,600,000×50%=800,000 を取り崩し、超過分 800,000 は貸倒損失とする。
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第33回 第2問材料評価損・工事進行基準・総合償却・賞与引当金の計算4題

空欄に入る数値を求める計算4題。評価損から期末の取引単価を逆算する問題、見積総原価を変更した場合の当期完成工事高、総合償却の平均耐用年数(加重平均法)、支給対象期間に応じた賞与引当金の計上額が問われた。

  • (1) 期末の材料取引単価:実地数量は3,200 − 50 = 3,150個。評価損25,200 ÷ 3,150 = 1個8円の切下げなので、150 − 8。
  • (2) 見積変更後の当期完成工事高:前期 80,000,000×9,000,000/60,000,000 = 12,000,000。当期累計 80,000,000×(9,000,000+10,600,000)/56,000,000 = 28,000,000。差額が当期分。
  • (3) 総合償却の平均耐用年数:要償却額(取得原価−残存価額)の合計7,980,000 ÷ 年償却額の合計1,260,000 = 6.3… → 小数点以下切捨て。
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第32回 第1問減資・法人税納付・固定資産交換・工事進行基準などの仕訳5題

純資産、税金、固定資産、債権回収、工事収益という幅広い論点から仕訳5題が出題された。特に見積総原価を変更した場合の工事進行基準では、前期の完成工事高を先に求め、累計額から差し引いて当期分を算定する必要がある。

  • (1) 減資(資本金からその他資本剰余金への振替):目的の指示がないため、減資額をそのまま資本金からその他資本剰余金へ振り替えるだけでよい。
  • (2) 確定申告時の法人税納付:決算時に計上した未払法人税等を納付する。年税額3,800,000 − 中間納付1,500,000 = 2,300,000。
  • (3) 固定資産の交換(交換差金支払):同種資産の交換では、渡した資産の簿価に支払った交換差金を加えた額が新資産の取得原価となる(1,500,000 + 100,000)。
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第31回 第1問社債取得・無償増資・工事進行基準などの仕訳5題

他社社債の端数利息付き購入、本社建物の補修工事の資本的支出・収益的支出への区分、資本準備金の資本金組入れ、実行予算見直しで総工事原価見積額が増えた工事の当期完成工事高、前期に引き当てた完成工事補償の補修支出の5つの取引を仕訳する問題。

  • (1) 社債の取得と端数利息:取得価額は10,000,000×98/100=9,800,000。端数利息は有価証券利息の借方に計上し、合計を当座預金で支払う。
  • (2) 資本的支出と収益的支出:改良分500,000は資本的支出として建物、原状回復分1,850,000−500,000=1,350,000は修繕費。本社建物の補修は営業外取引なので手形は営業外支払手形。
  • (3) 資本準備金の資本金組入れ:無償増資は株主資本内の計数の変動なので、資本準備金から資本金へ振り替えるだけで資産は動かない。
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第30回 第1問新株発行・消費税還付・工事進行基準などの仕訳5題

払込期日前の新株払込金、期末の消費税の精算(還付となるケース)、直接記入法で記帳している機械の期首売却、請負金額が増額された工事の工事進行基準による当期完成工事高、約束手形を受け取って行う貸付けの5つの取引を仕訳する問題。

  • (1) 新株発行の払込金受入:払込期日前に受け取った払込金は、資本金ではなく新株式申込証拠金とし、相手勘定は別段預金とする。@3,600×2,000株=7,200,000。
  • (2) 決算時の消費税の精算(還付):仮払分が仮受分を上回るので、差額158,000−140,000=18,000は還付される未収消費税として計上する。
  • (3) 直接記入法による機械の期首売却:直接記入法では機械装置勘定に帳簿価額が残っているので、600,000−480,000=120,000を減らす。売却価額150,000との差額30,000が売却益。
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第29回 第2問減価償却差額・工事進行基準・償却原価法・前払利息の計算4題

生産高比例法と定額法の減価償却費の差額、成果の確実性を事後的に得た工事に工事進行基準を適用した場合の期末の完成工事未収入金、手形貸付金への償却原価法(定額法)の適用、支払利息の勘定記入から前払利息期末残高を推定する計算の4問。

  • (1) 生産高比例法と定額法の償却費の差額:生産高比例法 3,000,000 × 4,000/15,000 = 800,000、定額法 3,000,000 ÷ 5年 = 600,000 の差額。
  • (2) 途中から工事進行基準を適用した工事の完成工事未収入金:進捗度 =(1,508,000 + 5,620,000)÷ 15,840,000 = 45%。完成工事高 18,000,000 × 45% = 8,100,000 から、着手時の受入金(請負金額の30% = 5,400,000)を差し引く。
  • (3) 償却原価法(定額法)による貸付金の評価:額面8,000,000と貸付額7,800,000の差200,000を4年で均等に加算する。2年経過なので 7,800,000 + 200,000 × 2/4。
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第28回 第1問当座借越・売上割引・のれん・工事進行基準などの仕訳5題

当座預金残高を超える小切手振出し(二勘定制)、期日前決済による売上割引、売買目的有価証券の取得、のれんの償却、前期着工工事に当期から工事進行基準を適用する場合の収益・原価計上の5題。付随費用や償却期間など基本ルールの理解が問われる。

  • (1) 当座借越(二勘定制):当座預金残高までを当座預金の減少とし、超過分(3,000,000 − 1,800,000)を当座借越で処理する。
  • (2) 完成工事未収入金の期日前回収と売上割引:割引額は売上割引(営業外費用)。他社振出小切手の受取りなので現金で処理し、5,000,000 − 3,500 を計上する。
  • (3) 売買目的有価証券の取得:取得原価 = @600 × 8,000株 + 手数料12,000。手数料は付随費用として取得原価に含める。
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