建設業経理士2級 過去問 第29回 第5問 解説未成工事支出金経由方式による精算表の作成
2021年9月12日(日)実施・精算表・配点30点
どんな問題か
未渡小切手と未取付小切手の区別、材料の棚卸減耗の原価算入、出張旅費の仮払精算、工事現場用機械の予定・実際差額と備品の定率法償却、仮受金の整理、貸倒引当金、完成工事補償引当金の戻入れ、退職給付引当金などの決算整理を行い、未成工事支出金の次期繰越額から完成工事原価を求め、法人税等を計上して精算表を完成させる。
論点:精算表/決算整理・経過勘定/現金・当座預金・銀行勘定調整/材料費・材料の受払/固定資産・減価償却/引当金/消費税・法人税等/建設業特有の勘定科目
解き方
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当座預金・仮払金・仮受金 未渡小切手・旅費精算・仮受金の整理
未渡小切手1,500は当座預金を戻して未払金に。未取付小切手は修正しない。旅費は仮払6,500 + 立替800 = 7,300。仮受金24,000は未収代金回収14,000と手付金10,000に振り分ける。
減価償却・引当金 減価償却と各種引当金
機械は予定90,000(7,500 × 12)と実際84,000の差6,000を累計額と未成工事支出金から減らす。備品は(32,000 − 14,000)× 0.250。貸倒引当金は個別7,500 + 一般760,000 × 1.2% = 16,620まで補充。補償引当金は9,800,000 × 0.2% = 19,600で残高22,000を下回るので差額2,400を未成工事支出金から戻し入れる。
完成工事原価 未成工事支出金からの完成工事原価の算定
未成工事支出金 84,500 + 2,500 − 6,000 − 2,400 + 18,000 = 96,600 から次期繰越63,600を引いた33,000を完成工事原価へ振り替える。
法人税等・当期純利益 法人税等の計上と当期純利益
税引前当期純利益140,000 × 30% = 42,000。中間納付32,000(仮払金)を差し引いた10,000が未払法人税等。
押さえるべきポイント
- 未渡小切手は帳簿を修正し、未取付小切手は修正しない
- 工事原価にかかわる整理(棚卸減耗・現場機械・補償引当金・現場作業員の退職給付)は未成工事支出金で処理する
- 引当金の設定額が残高を下回るときは差額を戻し入れる(補償引当金は未成工事支出金を減らす)
間違えやすい点
- 仮受金で回収済みの14,000と貸倒懸念債権15,000を、一般債権の貸倒引当金計算から除く
- 旅費の立替分800は未払金として計上する
- 定率法は取得原価ではなく期首帳簿価額(取得原価 − 累計額)に償却率を掛ける