建設業経理士2級 過去問 第32回 解説

2023年3月12日(日)実施

第32回の出題の特徴

第1問は減資・法人税納付・固定資産の交換・償却債権の回収・見積変更を伴う工事進行基準の仕訳、第2問は賃金・銀行勘定調整・固定資産売却・火災保険金の計算が出題された。第3問は現場技術者の給料手当の予定配賦、第4問は配賦基準の用語選択と、先入先出法による材料費や部門別予定配賦を含む完成工事原価報告書の作成、第5問は精算表で、賞与・退職給付引当金を本社分と現場分に分けて処理する点がポイントとなる。

大問ごとの出題内容

大問形式テーマ配点
第1問仕訳減資・法人税納付・固定資産交換・工事進行基準などの仕訳5題20点
第2問計算未払賃金・銀行勘定調整・固定資産売却・保険金の計算4題12点
第3問計算現場技術者の給料手当(工事間接費)の予定配賦と配賦差異14点
第4問完成工事原価報告書配賦基準の用語選択と完成工事原価報告書の作成24点
第5問精算表引当金の本社・現場区分を含む精算表の作成30点

第1問 減資・法人税納付・固定資産交換・工事進行基準などの仕訳5題(20点)

純資産、税金、固定資産、債権回収、工事収益という幅広い論点から仕訳5題が出題された。特に見積総原価を変更した場合の工事進行基準では、前期の完成工事高を先に求め、累計額から差し引いて当期分を算定する必要がある。

  • (1) 減資(資本金からその他資本剰余金への振替)
  • (2) 確定申告時の法人税納付
  • (3) 固定資産の交換(交換差金支払)
  • (4) 前期償却済債権の回収
  • (5) 見積総原価変更時の工事進行基準

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第2問 未払賃金・銀行勘定調整・固定資産売却・保険金の計算4題(12点)

空欄に入る金額を求める計算問題4題。賃金勘定の貸借差額で月末未払額を推定する問題、残高証明書と当社残高の差異を求める問題、減価償却累計額から売却損益を求める問題、火災未決算と保険差益から受取保険金を逆算する問題が出題された。

  • (1) 当月末の未払賃金残高
  • (2) 銀行残高証明書と当社残高の差異
  • (3) 工事用機械の売却損益
  • (4) 火災保険金の受取額

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第3問 現場技術者の給料手当(工事間接費)の予定配賦と配賦差異(14点)

現場管理の作業時間を基準に従業員給料手当を予定配賦する問題。年間予算と予定作業時間から予定配賦率を求め、特定工事への配賦額と当月の配賦差異(借方・貸方の別を含む)を計算する。

  • 問1 予定配賦率
  • 問2 No.201工事への予定配賦額
  • 問3 当月の配賦差異

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第4問 配賦基準の用語選択と完成工事原価報告書の作成(24点)

問1は部門共通費の配賦基準の分類(性質による分類と、複合配賦基準の例)を用語群から選ぶ問題。問2は先入先出法で工事別の材料費を計算し、甲部門(直接材料費基準)・乙部門(直接作業時間基準)の工事間接費を予定配賦したうえで、当月竣工した3工事の完成工事原価報告書と配賦差異の月末残高を求める。

  • 問1 部門共通費の配賦基準の用語
  • 問2-1 完成工事原価報告書の各費目
  • 問2-2 先入先出法による工事別材料費
  • 問2-3 工事間接費配賦差異の月末残高

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第5問 引当金の本社・現場区分を含む精算表の作成(30点)

決算整理事項にもとづき精算表を完成させる問題。現金過不足、仮設材料の評価額、前払利息、工事現場用機械の減価償却の予定と実際の差額、建設仮勘定から建物への振替、引当金の計上(本社分は費用、現場分は未成工事支出金)を処理し、未成工事支出金の次期繰越額から完成工事原価を逆算して法人税等を計上する。

  • B/S 主な資産・負債の期末残高
  • 完成工事原価 未成工事支出金からの振替
  • P/L 税金と当期純利益

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過去の回の問題用紙は、試験を実施する建設業振興基金の公式サイトでも公開されています。